松浦通運(株)会長・馬渡雅敏氏が唐津港利用促進協議会の会長に就任

松浦通運(株) 会長 馬渡雅敏 氏
松浦通運(株)
会長 馬渡雅敏 氏

    佐賀県と唐津市、港湾関係団体などで構成する唐津港利用促進協議会(協議会)の新会長に、構成団体の1つである唐津港振興会会長を務める馬渡雅敏・松浦通運(株)会長が就任する。

 協議会は官民一体となって唐津港の利用促進と発展に寄与することを目的として2001年に設立された。23の企業・団体で構成され、主な事業として、貨物、観光客船等の誘致および水産物・水産加工品をふくめた取扱量増加などに関する活動を行う。従来、協議会の会長は慣例として佐賀県知事が就任していたが、このたび県知事以外で初めての就任となる。

ふ頭用地:15.6ha、工業用地:28.1ha、緑地スペース:5.8ha 唐津港妙見地区の概略図、出所:佐賀県唐津港利用促進協議会HPより
ふ頭用地:15.6ha、工業用地:28.1ha、緑地スペース:5.8ha
唐津港妙見地区の概略図、出所:佐賀県唐津港利用促進協議会HPより

 唐津港は佐賀県北部の主要港として、かつては石炭の積出港として利用された。その後、役割を変え、現在は妙見地区を中心に、国内だけでなく外国貨物にも対応しており、たとえば米国グアムの道路などの公共インフラ整備に利用する石材の輸出などで大きな実績がある。また、日に5便の壱岐フェリーの発着や、外国クルーズ船の寄港地としても機能している。

 松浦通運は、地元の総合物流企業として唐津港の港湾物流を担っており、貨物の船積から荷役、海上コンテナ等の貨物出し入れから保管までを行う。同社は妙見地区に「移動上屋倉庫」を保有し、雨露を嫌う貨物を横持ちせずにワンストップで作業から保管までを行うことを可能にしている。

 また、同社は昨年3月にAEO制度における認定通関業者となっている。長年、保税蔵置所の管理において柔軟な運用実績があり、博多港や福岡空港といったほかの港に到着した貨物を外国貨物のまま保税輸送し、同社が管理する保税蔵置所内で通関を行うなど、柔軟かつスピーディーな貨物取り扱いで地方における外国貨物取り扱いの可能性を広げている。

 今後、協議会の会長に同社の馬渡氏が就任することで、民間主導による唐津港の利用促進に弾みがつき、地域経済の活性化につながることが期待されている。

【寺村朋輝】

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